コミュニケーション改革の切り札「CPaaS」 とは
「CPaaS」、日本ではまだ一般的なIT用語に育っていませんが、アメリカでは「CPaaS」を活用した成功事例はニュースにならないほど当たり前なITソリューションになっています。
そんな「CPaaS」について、今回お話しをしたいと思います。
これからお話する「CPaaS」の事例を知ると、必ずやこれまでコミュニケーションで身近に感じている不便さを改善するヒントになります。そうそう、事例の前に、良く本人確認認証で使われるショートメールの大半もCPaaSが使われています。
まずは「CPaaS」ですがCommunications Platform as a Serviceの略で、コミュニケーションの様々な機能をAPIで提供するクラウドサービスになります。
なんとなく「高額なソリューションかな」と思う方もいらっしゃるかと思います。
それは誤解です!!
その証拠ですが参考までに顧客管理システムなどのアプリケーションの利用形態をオンプレミス(システムを自分の会社に置く)からクラウドサービスに転換した時に何が起きたのでしょうか。
業務アプリケーションはブラウザで利用できるようになり「いつでも、どこでも」使えて、利便性が向上しました。またシステムを稼働維持にかかる費用も大幅に削減できるようになりました。
アメリカで良く使われている具体例を2つほど紹介いたします。
予約の無断キャンセルの削減事例
皆さんは居酒屋、病院、美容室、などに予約して利用ことがあると思います。お店の予約はスマホ、PCからブラウザ画面で入力します。さて肝心な予約日は何日か先なことなので忙しさにかまけて、予約した日を忘れてしまうことはよくあることです。
さて予約した人が予約日を忘れた時にどのような事が起きるでしょうか。
お店の人からすると予約しない人が来ないことで、医師、美容師の稼働が減り利益も減ります。居酒屋さんでは用意した料理が無駄になります。
そして予約者はキャンセル料が取られたり、再予約すると予約日がかなり先になったりと双方で不利益が生じます。
そんな問題を「CPaaS」で解決しています。
今お使いの予約システムに予約者へショートメールで「予約日は3日後です」とリマインダーをします。
するとお店の利用者は予約日に行けないことに気づき「キャンセルをする」「予約日を変更する」ような時にショートメールにある、チャット、電話などから選択して予約の変更をします。
CPaaSはこんなシーンで下記のようなサービスを提供します。
- ショートメール
- チャット
- 電話
「働き方改革」での活用事例
全員参加が不可欠な会議を主催者がやっとの思いで調整して、会議の開催日時を決めました。ところがその会議で一番重要なメンバーがトラブル対応などで急遽会議に参加できなくなります。
さて会議を再調整となると一大事です。会議の主催者は会議の参加者全員のスケジュールを確認して、メールや電話をしたりして再スケジュール、本来必要のない工数を強いられます。
「CPaaS」は少し作り込みが必要ですがリマインダーシステムを応用して再スケジュールといった非生産的な作業を削減しています。
「CPaaS」はサービスをAPIで提供
一例ですが上記の事例にあるように「CPaaS}はコミュニケーションにまつわる非効率な作業の削減に貢献することできます。「CPaaS」は様々なコミュニケーション手段をAPIで提供します。
そうです。「CPaaS」はコミュニケーションのAPIを提供するサービスでです。
APIとはApplication Programming Interfaceの略で、アプリケーションに簡単に機能を提供できるアプリケーション間のインターフェースです。
日本における「CPaaS」
既存のアプリケーションから、「CPaaS」の簡単な記述で使えるAPIを使って下記のような機能を既存システムに実装することができます(簡単な記述と書きましたが、ほんの数行です)。
- 電話
- 映像
- ショートメッセージ
- 音声会議
- 映像会議
- 画面共有
- 双方向型ホワイトボード
- 通話録音
- IVR(自動音声応答システム)
これまでシステムにコミュニケーション機能を実装する際にかかった高額な開発費用、コミュニケーションシステムベンダーが提供するシステムを使う時に必要だった複雑かつ面倒な調整などの課題を一挙に解決できるのが「CPaaS」です。
コミュニケーションをより便利に、ROIの高いサービスを実現する「CPaaS」。
「CPaaS」によるコミュニケーション改革の新潮流が、まもなく日本で当たり前なことになります。