【怒りの提言】今すべき3つの政策 コロナショックとリーマンショックは何が違うのか
本日(3月10日)麻生財務大臣が下記コメントを出しました。
これにはさすがのゴンさん(筆者)も怒り心頭「ふざけるな!」と声を大にして言いたい。
貴殿が総理大臣だった時に、日銀総裁白川方名氏と仲良くお手て繋いで日本を不幸のどん底に落とした「あなたが一体何を言う!」の気持ちです。経験から得る反省とか教訓というものがないのでしょうか。
以下、写真と記事は産経新聞社様からの引用です。
麻生財務大臣のこの認識は正しいのでしょうか。
ちなみ筆者はこの麻生財務大臣の発言は「極めて国民生活、経済を疎かにした恐ろしいまでの余裕ぶっかまし発言」だと断言いたします。
リーマンショックとは
米国の住宅価格は2005年ごろを境に下落へ転じていた中、2008年9月15日 長らく実質借入金による投資を膨らませ業績を上げていた米国の金融機関は破綻の危機にいきなり落ちます。金融工学が作り出した仮想世界の破滅です。
2008年3月に米投資銀行の一角「ベアースターンズ」が破綻しJPモルガンが救済。同じく巨額の負債に苦しむ「リーマンブラザーズ」は同年9月11日、負債総額約64兆円で連邦倒産法第11章の適用を受けて破綻。
世界の株式市場は翌日から下落幅を大幅に広げ、日経平均はリーマン破綻直前の9月12日終値1万2、214円76銭から10月28日の安値6、994円90銭まで1ヶ月半で42.7%下落しました。
めまいがする約45日です。
筆者の株は放置したため、業績悪化と相まってそのまま一気に下落。含み損はベンツの高級車を超え、ほぼ紙屑寸前まできました。
今回のコロナショックの始まりは恐らく2月20日(日経平均:23、479円)、そして本日3月10日の日経平均は約2週間で19、867.12円、約15%も下落しています
単純に日にち換算で比較できませんが下落のスピードはリーマンショック以上です。
確かにリーマンショック時と比較すれば、財務省的計算ではまだまだ余裕率があるのでしょう。終わりの始まりが23、479円ですから。
これは筆者の見立てですが、財務省は日経平均の最終防衛線を15,000円辺りと考えているような気がします。
リーマンショックとコロナショックの違い
コロナショックの原因は金融ではありません。犯人はコイツです。
国内はおろか、グローバルで人の移動。物流が止まりつつある中で、極めて悪い要因が多数、複合的に重なり経済が一気に落ち込んでいます。正に負の連鎖が起きている状況です。ざっと思い浮かべるだけでこれだけあります。
- 人は家に引きこもり、消費をしない。
- 国交省のインバウンド政策に踊らされた観光業は軒並み業績悪化。倒産も始まっています。
- 店舗(飲食、ジム、映画、イベント)はガラガラ。
- 鉄道、航空、バス、タクシーなど交通機関の客数が減少。
- 海外工場から部品がこない事態で工場を稼働できず、よって売る物が作れない、売れない。
更に次なる大きなリスクが潜んでいます。
- オリンピックの開催延期。
- それに伴う不動産価格の大幅下落。
- 中国バブルの崩壊。
- アメリカによる日本へのECRAの厳格適用の要請。
経済に即効性のある政策を決めないと奈落に落ちる、今その瀬戸際に立っていると考えなければいけません。
リーマンショック後に悪魔の民主党政権に交代して、鳩山、管、野田プラス白川日銀総裁の”無為無策”がなんと約3年も続きました。麻生総理時代を入れて約4年間。
その間に就職できずに非正規となった方は恐らく今貧困にあえぎ、出社もできず、明日を憂い、暮らすことすら困難な状態にあると容易に推察できます。
そしてリーマンショック時に金融恐慌が起きるも、財務省、日銀は緊縮財政を取り続け、国内経済・産業は疲弊し、自殺者は高止まりしたままでした。
経済政策の失敗は、コロナウイルスより人を殺すのです。
アベノミクスの教訓
アベノミクスとは第二次安倍内閣発足の政策「①大胆な金融政策」「②機動的な財政政策」「③民間投資を喚起する成長戦略」を基本方針とする経済政策で日本経済の立て直しに成功しました。そして2012年12月26日からの1年間で日経平均は60%以上上昇させました。
この成功体験を何故持続させなかったのでしょうか。もし確実に実行していれば日経は30、000円越え、骨太の日本になっていたはずですし、今回の経済危機でももっと多くの余裕があったはずです。
安倍首相は財務省・日銀と相当戦ったと思いますが、肝心の麻生大臣は財務省の財政規律、PB(プライマリーバランス)に洗脳されしまい先のような発言を平気でするのでしょう。
今やるべき政策3つ
アメリカFRBの頑固なパウエル議長も更なる金利引き下げを検討し、恐らく1%の利下げを実行するでしょう。
日本のFRB、日銀に筆者がエコノミストとして尊敬申し上げる一人、安達誠司氏が日銀審議委員に就任しています。安達誠司氏の著作本のあちらこちらで経済のリスクオフが起きる時を明示していました。
- 株価の極端な下落。
- アメリカ国際の利回りが下がる時。
- 金(先物含む)価格の上昇。
- VIX指数の上昇。
- 安全通貨、円・スイスフランが上昇。
本日のラジオ番組でも紹介されていましたが、現在すべての条件が合致しています。安達誠司氏におかれては黒田総裁をなぎ倒して、踏みつけてでも、日本経済の復活で手腕を発揮して欲しいと大いに期待しています。
海部首相時代(1989年)にバブル崩壊が起きて以来約30年間、日本は経済は低迷し続けて国民は苦しみました。しかし企業は株価7,000円の時代を乗り切るために産業構造を大きく変えました。
そんな企業と国民の耐えがたきを耐えの今、麻生財務大臣がのうのうと出来損ないの評論家みたいなことを言わず、耳の穴をかっぽじって筆者の提言に耳を傾けなさい。
【麻生財務大臣の他人事発言のまとめ】
- 2008年のリーマンショック級の大規模な景気悪化が起きているわけではない。
- 追加経済対策については「『武漢ウイルス』(の感染拡大)がいつ切れるのか、よく見極めた上でないとなんともいえない。
- リーマン・ショックと比べる人がいるが、あのときは金融機関に端を発し、市場から現金がなくなって騒ぎになった。
- 今回そんなことは起きていない。
今日本で金利引き下げをやっても効果はありません(FRBが実行し株価は下落しました)。また量的緩和も効かないでしょう。
筆者は以下3つを提言します。
1.香港政府を見習い、現金を国民に直接注入する(一人当たり20万円)
2.消費税を一旦停止する
3.香港、シンガポールを抜いて日本がアジアの金融市場のトップになる
財源はコロナ国債の発行などあらゆる手段を使ってでも確保。
1.2.は国民の暮らしと安全をまもるための即効薬、3.はこれからの日本を大きな成長に導くロードマップです。
急ぎ舵を切った後に、安部首相はじっくりと不完全な状態にあるアベノミクス3本の矢を任期一杯で完璧に仕上げてください。
- 大胆な金融政策
- 機動的な財政政策
- 民間投資を喚起する成長戦略
この国難に筆者の提言に反対するのは某国のロビイストと化した政治家とメディアくらいです。
安部首相におかれては今こそ「禍を転じて福と為す」絶好の機会到来と捉え、是非実行して欲しいと切にお願いする次第です。
まとめ
安部首相のリーダーシップで本日(3月10日)、新型コロナウイルス感染症を新型インフルエンザ等対策特別措置法の対象とする改正案を決定しました。概要は下記の通りですが肝心の経済対策が入っていません。
- 仕事や食べ物の買い出しなど必要な場合を除く外出自粛の要請
- 学校や保育所の使用制限・停止の要請・指示
- 多くの人が集まる施設の使用、イベント開催の制限・停止の要請・指示
- 医薬品や食品の生産・販売・輸送業者らへの売り渡し要請・収用
- 鉄道や日本郵便への緊急物資の運送要請
- 臨時の医療施設の開設、土地・家屋の使用
同じ日の国会審議での麻生財務大臣の発言です。写真と記事はロイター様から引用させて頂きました。
今困難にある人を前に、実験するつもりはない???
ちなみに見出しは「日本を実験場にするつもりない、税収踏まえ国債発行」。
アメリカはすでに先手を打とうとしています。これもロイターの記事から写真と記事を引用します。
この発言により本日の日経平均株価は戻しました。
日本の政策に呆れてもう言葉がありません。